近年のスマホは価格が高く、故障や破損は避けたいところではないでしょうか。
「万が一のときのために加入したほうが安心?」「カバーなどで対策しているから、いらない?」と、スマホ保険への加入を考えている人もいるでしょう。
そこでこの記事では、スマホ保険の概要やメリット、加入がおすすめの人・不要な人を紹介します。
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マネーブロガー / 現役FP
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スマホ保険とは
スマホ保険とは、スマートフォンの破損や故障に対応できる「スマートフォンのための保険」です。
たとえば、スマホが故障した際には、修理代や買い替えにかかる費用などを補償してもらえるため、費用負担を安く抑えられます。
家電製品には、ほかに「メーカー保証」がありますが、メーカー保証は自然故障や初期不良など機器本体に原因がある場合に、無料で修理してもらえたり、本体を交換してもらえたりするものです。
そのため、スマホを落とした場合や水没させた場合など、利用中に起こった不具合・損傷は対象外となりカバーできません。
なんらかの原因があり、スマホを修理したい際に役立つのがスマホ保険といえるでしょう。
【メーカー保証とスマホ保険の違い】
| メーカー保証 | スマホ保険 |
補償の対象 | 自然故障や初期不良 | 利用中に起きた不具合や損傷 |
適用期間 | おもに購入してから1年 | サービス契約期間中 |
料金 | 無料 ※有料になる場合もあり | 月額料金あり |
スマホ保険は主に2種類ある
スマホ保険は、大手携帯キャリアのほか、iPhoneや保険会社からも提供されています。
携帯キャリアが提供するスマホ保険
各携帯キャリアでは、以下のスマホ補償サービスを提供しています。
- docomo「smartあんしん補償」
- au「故障紛失サポート」
- Softbank「あんしん保証パック」
- ワイモバイル「故障安心パックプラス」
- 楽天モバイル「スマホ交換保証プラス」
携帯キャリアの補償サポートは、代替機の貸出をしてもらえるところが特徴です。
連絡手段としてスマホが主流になりつつある近年は、手元にスマホがないと困る場面もあるでしょう。
代わりのスマホがあれば、修理が数日間にわたっても、連絡が途切れず安心です。
また、紛失時の捜索サービスやデータ復旧サービスといったものもあり、サポートが手厚い点もキャリアならではの特徴といえます。
携帯キャリアごとに、さまざまなサポートが提供されているため、気になる人は公式ホームページから確認しましょう。
Appleや保険会社が提供するスマホ保険
携帯キャリア以外でもAppleや保険会社からもスマホ保険が提供されています。
- Apple「AppleCare+」
- さくら少額短期保険株式会社「モバイル保険」
- Mysurance株式会社「スマホ保険」 など
「AppleCare+」は、iPhoneやiPadなどのApple製品を対象とした保証サービスであり、Appleが提供しています。
保険会社のスマホ保険の大きな特徴は、修理をした際に保険金が支払われるところです。
修理代金は一時的に自己負担となりますが、申請して審査が終わると保険金が支払われる点は、保険会社ならではのサービスといえるでしょう。
月額保険料などは、保険会社によって異なるため、公式ホームページで確認しましょう。
スマホ保険のメリット・デメリット
スマホ保険のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・保険料が安価で加入しやすい ・1契約で複数の端末が補償対象になる ・補償範囲が幅広い | ・補償対象になる機種が限定されている ・保険金を受け取れないケースもある ・経年劣化やバッテリー交換は補償対象外になる |
月額保険料は、スマホの機種やプラン、契約会社によって異なりますが、1,000円以内で済むことが多く、加入のしやすさが魅力です。
加えて、故障・破損・水濡れ・盗難・紛失・データ復旧と、補償範囲が幅広いところもメリットといえます。
なかには、1契約で複数のデジタル機器が補償対象になるプランを提供しているところもあるため、複数の端末に保険をかけたい際には、端末の追加ができるプランを選ぶとよいでしょう。
ただスマホ保険は、全ての機種が対象になるわけではない点に注意が必要です。
また「修理不能」と判断されたときには、保険金が受け取れない、あるいは少なくなるケースがあります。なぜなら、スマホ保険の目的は、修理費用の補償だからです。
修理ができないほど破損した際、買い替え代を保険金でカバーできるわけではないので注意しましょう。
スマホ保険がいらない人
スマホ保険がいらない人はどうのような人でしょうか。
日頃からスマホの故障対策をしている人
普段からスマホの故障対策をしている人は、スマホ保険がいらない可能性が高いといえるでしょう。
たとえば、衝撃を吸収するカバーをつけている場合や、ガラス面に保護フィルムをつけている場合は、なにもしていない状態と比べて破損しにくくなっているはずです。
また、室内での使用がほとんどの人も、外で仕事をしている人と比べて、スマホが壊れる危険性は低いといえるでしょう。
故障対策などをしており、破損のリスクなどが低めの場合には、スマホ保険は必要ないかもしれません。
スマホの機種変更をよくする人
スマホの機種変更をよくする人も、スマホ保険は不要といえるでしょう。
なぜなら、補償を受ける機会より先に、機種変更をする可能性があるからです。
たとえば、iPhoneユーザーのなかには、新作が発表されるたびに機種変更をする人もいます。
機種変更を頻繁にする場合、修理するより買い替えたほうが早いため、あえて保険に加入する必要はないのかもしれません。
とはいえ、雑な扱い方をしていると、故障や破損をする可能性は高くなるため、不安がある人は加入しておくと、精神的に安心できるでしょう。
安価なスマホを使用している人
安価なスマホを使用している場合も、スマホ保険は加入しなくてよいかもしれません。
スマホの本体価格より、保険料が上回ってしまう可能性が考えられるからです。
スマホ保険は、機種やプランによって金額は異なりますが、いずれも月額料金がかかります。
また、実際に修理や交換をする際、5,500円・6,600円といった具合に自己負担が発生するケースもあります。
スマホ本体より、保険料や修理費用が高くなっては、損をした気持ちになるのではないでしょうか。
「修理してまで使い続けたいか」あるいは「気軽に買い替えて楽しみたいか」も、スマホ保険に入るかどうかの判断基準にするとよいかもしれません。
スマホ保険への加入がおすすめの人
スマホ保険への加入がおすすめな人は次のような人です。
スマホをよく壊してしまう人
スマホをよく落としてしまったり、ぶつけてしまったりと、破損させてしまう人はスマホ保険への加入がおすすめです。
また、小さい子どもに使わせる機会が多い場合も、加入したほうがよいといえます。
「ジュースをこぼした」「落として画面を割ってしまった」といったトラブルも起こり得るためです。
たとえ悪気はなくても、修理に出す回数が増えるほど修理費用がかさみ、年間をとおして高額になっている可能性があります。
スマホ保険に加入することで、修理費用を抑えられるため、検討してみてはいかがでしょうか。
一度買ったスマホは長く使用したいと考えている人
スマホを長く使用したい人や、使用頻度が高い人もスマホ保険への加入がおすすめです。
以下の項目に当てはまる場合は、検討してみましょう。
- 1つのスマホを使い続けたい
- 仕事でもスマホを使用する
- よく海外に行く
- 外仕事でも使用する
- どこでも持ち歩く
必要最低限しかスマホを使わない人と比べると、仕事やプライベートでの使用頻度が高い人のほうが、どうしてもスマホが故障するリスクは高まります。
同じスマホを何年も使用し続けている場合も、不具合が起きる可能性は高くなります。
バッテリーなども劣化するものだからです。
長期間使いたい人や使用頻度が高い人にとって、スマホ保険は役立つものとなるでしょう。
貯金があまりない人
貯金があまりなく、買い替えや修理が必要になった際の資金が用意できない人は、スマホ保険に加入しておくのが賢明です。
たとえば、iPhone13 Proの画面修理をするとしましょう。
スマホ保険なしで正規店にて修理を依頼した場合、見積もり額は42,800円(税込)です。
対して、「AppleCare+」に加入していると、3,700円(税込)で修理・交換が可能になります。(2023年2月時点の情報です)
(参考記事:iPhoneの画面の修理「お見積り」|Appleサポート日本)
スマホの修理費用は、症状や損傷の程度によっても異なりますが、スマホ保険に加入しているか否かで費用負担は大きく変わってきます。
万が一、故障したときに修理する資金が手元にない人、用意できない人は、あらかじめ保険に加入しておくと安心ではないでしょうか。
おすすめのスマホ保険3選
ここでは、おすすめのスマホ保険を3つ紹介します。
1位 モバイル保険
モバイル保険は、さくら少額短期保険株式会社が提供しているスマホ保険です。
特徴には、以下のようなものがあります。
おすすめポイント
・1つの契約で3端末まで補償される
・年間最大10万円まで修理費用を補償される
・機種変更後も補償を継続できる
月額700円で端末3台まで補償してもらえるため、1台あたりの保険料は約260円ほどです。
お得感のある保険料といえます。
モバイル保険は、スマホのほかタブレット端末やノートパソコン、ワイヤレスイヤホンなどの補償もしてほしい人におすすめです。
【モバイル保険の概要】
運営会社 | さくら少額短期保険株式会社 |
保険料 | 月額700円。初月無料 |
補償内容 | 外装破損・損壊・水濡れ全損・故障・盗難 |
補償台数 | 最大3台 |
モバイル保険の詳細はこちらをクリック⇩
2位 スマホの保険証
スマホの保険証は、株式会社ギアが提供しているスマホ保険です。
株式会社ギアは、2011年の設立以来リペア事業を展開しており、iPhoneを中心に延べ100万台以上の修理実績をもっています。
特徴は以下のとおりです。
おすすめポイント
・中古端末を購入した場合も加入できる
・機種変更やキャリア変更をしても補償を継続できる
・同一契約で最大5端末まで補償される(スタンダードプラン)
スマホの保険証は、「ライトプラン」と「スタンダードプラン」の2種類が用意されており、ライトプランは月額550円、スタンダードプランは月額900円で補償してもらえます。
補償内容は同じですが、主端末1台+副端末4台の合計5台まで補償できるのはスタンダードプランのみです。
自分や家族のライフスタイルに合わせて組み合わせて補償したい場合は、スタンダードプランを検討しましょう。
【スマホの保険証の概要】
運営会社 | 株式会社ギア |
保険料 | ・ライトプラン:月額550円 ・スタンダードプラン:月額900円 |
補償内容 | 破損・故障・水没・データ復旧・盗難・紛失・修理不能 |
補償台数 | ・ライトプラン:1台 ・スタンダードプラン:最大5台 |
3位 スマホもしも保険
スマホもしも保険は、ヤマト運輸のクロネコメンバーズ向けのスマホ保険です。
「スマホもしも保険」の大元は、損保ジャパンの子会社であるMysurance(マイシュアランス)株式会社の「スマホ保険」であり、以下のような特徴があります。
おすすめポイント
・宅急便で発送するだけで、修理して自宅まで届けてもらえる
・月額200円から加入できる(ライトプラン)
・Webから加入ができる
スマホもしも保険の最大の特徴は、スマホが壊れた際に、宅急便で発送するだけで修理して自宅まで届けてもらえるところでしょう。
宅配業者ならではのサービスの魅力といえます。
自宅への集荷を依頼することもできるため、手間や労力を省きたい人におすすめです。
【スマホもしも保険の概要】
運営会社 | ・取扱代理店:ヤマト運輸株式会社 ・引受少額短期保険業者:Mysurance株式会社(SOMPOグループ) |
保険料 | ・ライトプラン:月額200円 ・スタンダードプラン:月額470円 |
補償内容 | ・ライトプラン:破損・汚損のみ ・スタンダードプラン:破損・汚損・水濡れ・故障・データ復旧・盗難・紛失 |
補償台数 | 1台 |
ヤマト運輸は代理店のため、クロネコ「スマホもしも保険」に関する問い合わせは、Mysurance株式会社の公式ホームページより問い合わせる形となります。
スマホ保険のQ&A
ここでは、スマホ保険に関するQ&Aを紹介します。
スマホ保険の加入率は?
格安スマホ向けにスマホ保険を提供する、Mysurance株式会社が格安スマホを利用しているiPhoneユーザーの18歳~69歳の男女3,273人に対して実施した調査によると、端末保証や保険に加入している人は23.8%で、そのうちスマホ保険に加入している人は29.4%でした。
スマホ保険の加入率は現段階で10%にも満たない状況です。
今後加入者が増えれば、スマホ保険のサービス向上に期待できるかもしれません。
スマホ保険で保険金が支払われないことはある?
以下のようなケースでは、保険金が支払われないケースがあるので注意してください。
- わざとスマホを壊した
- 日本国外でスマホを破損した
- 端末の初期不良が原因で壊れた
- 修理を失敗したことにより壊れた
また「免責」が設定されているケースもあります。
たとえば免責5,000円と決められている場合は、修理代金として1万円かかったとしても、実際に支払われる保険金は5,000円のみです。修理代金が3,000円しかかからなかった場合、保険金は全く支払われないことになるので注意しましょう。
スマホ保険に加入する際の流れは?
携帯キャリアのスマホ保険は、スマホ購入時に申し込めます。
保険会社のスマホ保険への加入は、Webからの申し込みが多い傾向です。
ここでは例として、モバイル保険の加入の流れを紹介します。
- 申し込みフォームより自分の情報を入力する
- 補償対象とする端末の情報を入力する・端末の写真を撮影してアップロードする
- 保険料の引き落とし先の情報を入力する
- 申し込み完了後、審査が入る
- 契約成立の案内がメールで届く
登録したい端末の写真やクレジットカードなどを事前に準備しておきましょう。
スマホ保険はいつでも加入できる?
スマホ保険は、購入から一定期間のみ加入が認められているケースが一般的です。
たとえば「モバイル保険」の場合、購入から1年未満の端末が補償対象とされています。
中古で購入した端末でも加入できますが、販売店により購入から3ヵ月以上の動作保証が付帯されていることが条件です。
最近では新品・中古問わずいつでも加入できるスマホ保険も増えてきています。
しかし、その場合も加入審査があるため、あまりにも古いモデルのスマホや、状態が悪いスマホの場合は加入できない可能性があります。
また、もともと劣化が進んでいる場合は、いざスマホが破損して請求したとしても保険金が支払われなかったり削減されたりする可能性も十分あるでしょう。
基本的にはスマホの購入時、または購入してからなるべく早めに加入することをおすすめします。
保険金の申請方法は?
おおよその申請方法は、以下のとおりです。
- 端末を修理に出し、「修理見積書」などの必要書類を取得する
- 必要書類とともにマイページから保険金請求の申請をする
- 審査完了後、指定口座へ保険金が入金される
詳しい申請方法は、契約したスマホ保険の公式ホームページで確認しましょう。
クレジットカードに付帯のスマホ保険はある?
あります。たとえばJCBでは、「JCBスマートフォン保険」が提供されており、スマホの通信料をJCBカードで支払うだけで、スマホに生じた損害を補償してもらえます。
補償内容は、おもに破損ですが、ザ・クラスカードを利用している場合は、火災や水濡れ、盗難なども含まれます。
補償内容と補償限度額は、カードの券種によって異なるため注意が必要です。
また、通信料を家族カードで支払っている場合は対象にならないなど、対象条件もあるため、あわせて確認することをおすすめします。
まとめ
スマホ保険は、保険料が安く加入しやすいメリットがあります。「もしものとき」に備えられるため、安心材料にもなるでしょう。
とはいえ、万人に必要な保険ともいえません。
普段のスマホの扱い方や、家族の使用状況などを見つめ直しながら判断するとよいかもしれませんね。
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