新たな家に引っ越す場合や、2年縛りの更新月を迎える時期は、Wi-Fiの乗り換えに最適なタイミングといえます。自宅で使っているWi-Fiで不具合やトラブルが起こる場合にも、Wi-Fiの乗り換えを検討してみると良いでしょう。しかし新しく契約するWi-Fiの種類やプロバイダについてよく理解しておかないと、Wi-Fiの乗り換えで後悔することになりかねません。
そこで今回のコラムでは、Wi-Fiの乗り換えに適したタイミング・注意点と選び方、そして乗り換え先としておすすめのWi-Fiについてもご紹介します。
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1.Wi-Fiの乗り換えに最適な3つのタイミング
Wi-Fiの乗り換えを検討する際には、現在利用しているWi-Fiの契約期間や解約金、乗り換え先の特典やキャンペーンなどを総合的に判断して、乗り換えるかどうかを決めることが大切です。高額な解約金が発生するタイミングでWi-Fiを乗り換えた結果、月額費用は安くなってもトータルコストが膨らんでしまうなどの可能性も考えられるからです。
ここではまず、Wi-Fiの乗り換えを行うのに適したタイミングについて、次の3つをご紹介します。
- Wi-Fiの品質に不満がある場合
- 契約更新のタイミングを迎えた場合
- 引っ越しをする場合
それぞれ順番に解説していきましょう。
1-1.Wi-Fiの品質に不満がある場合
現在使っているWi-Fiの通信速度が遅かったり、頻繁に途切れてしまったりする場合には、契約期間や解約金を度外視して乗り換えるのもひとつの選択肢です。Wi-Fiがつながらずネット利用に不満を抱えてしまう状態では、日々のストレスも増大してしまいます。
また、テレワークやオンライン授業でWi-Fiを利用する場合には、通信品質が悪いことが致命的なデメリットになることも考えられます。勉強や仕事に影響を与えるようなら、たとえば現在の光回線にプラスしてポケット型Wi-Fiを併用しても良いでしょう。その後、更新月を迎えた時に光回線を解約すれば、解約金を最小限に抑えることが可能です。
1-2.契約更新のタイミングを迎えた場合
2年縛りや3年縛りの契約期間が満了し、更新月を迎えたタイミングもWi-Fiの乗り換えにおすすめです。解約金や端末代の残債支払いを最小限に抑えながら、新たなWi-Fiを契約してキャッシュバックなどの特典を申し込むことが可能になります。現在契約しているWi-Fiの解約方法や問い合わせ窓口について確認しておき、解約の際にスムーズに手続きが進められるよう準備しておくのもおすすめです。
ただし、Wi-Fiの契約期間は2年(24ヵ月)だが端末代の分割払いは3年(36ヵ月)となっているなど、契約期間と分割払いの期間にズレが発生しているケースも少なくありません。こうした契約でWi-Fiを利用している場合には、2年契約の満了と3年の分割払い完了後、どちらの方が費用が少なく済むかをシミュレーションしておくことが大切です。
1-3.引っ越しをする場合
現在の住まいを引き払って、新たな家に引っ越す場合にも、Wi-Fiの乗り換えを検討すると良いでしょう。特に光回線の場合、引っ越し先によっては移転手続きに手間がかかるケースがあるほか、マンションの無料Wi-Fiで充分快適にネットが使えるというケースも考えられます。ポケット型Wi-Fiやホームルーターを利用している場合にも、住所が変わることで電波状況が変化し、Wi-Fiの通信品質が下がることも考えられます。
また、賃貸物件への引っ越しの場合、入居と同時にWi-Fiを乗り換えることで、2年後の契約更新のタイミングがわかりやすくなるメリットも生まれます。高額な解約金が発生する場合には注意が必要ですが、Wi-Fiの通信品質に不満がある際には、引っ越しを機に乗り換え先を探してみることをおすすめします。
2.Wi-Fiの乗り換え先は主に3種類
自宅用で使えるWi-Fiには、光回線・ポケット型Wi-Fi・ホームルーターの3つの種類が存在します。それぞれのWi-Fiによって、メリット・デメリットや月額料金などが異なってきます。各Wi-Fiの特徴を表でまとめると、次の通りです。
| メリット | デメリット | 月額料金 |
光回線 | ・通信が高速、安定・ギガ数が完全無制限・スマホセット割が使える | ・開通工事が必要・外出先では使えない・月額料金が高め | 約4,000円~6,000円 |
ポケット型Wi-Fi | ・外出先でも使える・月額料金が安い・開通工事が不要 | ・通信速度や安定性に劣る・ギガ数に制限がある・本体の充電が必要 | 約3,000円〜5,000円 |
ホームルーター | ・ギガ数がほぼ無制限・開通工事が不要・スマホセット割が使える | ・完全無制限ではない・外出先では使えない・月額料金がやや高め | 約5,000円〜6,000円 |
光回線・ポケット型Wi-Fi・ホームルーターの特徴について、以下で詳しく解説していきましょう。
2-1.光回線
光回線は、光ファイバーケーブルを自宅に引き込むタイプで、有線でネット接続できるため最も高速・安定したWi-Fiを利用できるのが特徴です。「Ping値」と呼ばれる応答速度にも優れており、オンラインゲームやライブ配信など、リアルタイムでの通信が必要とされるシーンでも快適にWi-Fiが使えます。使えるギガ数は完全無制限で、どれだけネットを利用しても通信制限が発生することはないことが大きなメリットです。
ただし光回線の受信設備がない家で新たに導入する場合、開通工事が必要となる点に注意が必要です。開通工事では家に穴を開けてケーブルを通す作業が発生するため、賃貸物件では管理会社の許可が必要になります。2月〜3月の引っ越しシーズンでは工事予約が集中し、Wi-Fiが使えるようになるまで数週間〜数ヵ月かかることも珍しくありません。また、他のWi-Fiと比べて月額費用が高めとなっていることにもご注意ください。
2-2.ポケット型Wi-Fi
ポケット型Wi-Fiは、スマホくらいの大きさのモバイルルーターを利用して、無線で電波を受信してネット接続するタイプです。自宅以外にも持ち運んでWi-Fiが利用できるのが最大の特徴で、スマホとともに持ち運ぶことでスマホの通信料金を安く抑えられるメリットがあります。ルーター本体にバッテリーを内蔵しているため、停電時にもWi-Fiが使えるほか、モバイルバッテリーとしてスマホに電源を供給できるタイプもあります。
一方でポケット型Wi-Fiには、通信品質がやや低下してしまうというデメリットがあります。Wi-Fiの応答速度も光回線と比べると遅いことから、アクションゲームやFPS(一人称視点シューティングゲーム)などのオンラインゲームには向きません。ギガ数に上限があるプランも多いことに加え、外出先ではルーター本体の充電を気にかける必要がある点もデメリットといえます。
2-3.ホームルーター
ホームルーターは、「コンセントに挿すだけで使える」というキャッチフレーズで知られるWi-Fiで、ポケット型Wi-Fiを自宅専用とする代わりに、通信速度や安定性を高めたものをいいます。光回線に比べると劣りますが、一般的なオンラインゲームや動画視聴であれば充分快適に楽しめる通信品質を持っています。もちろん工事は不要で、ギガ数もほぼ無制限としているプランが多いです。
ただしホームルーターは自宅専用のWi-Fiであることから、ポケット型Wi-Fiのように外出先で利用することはできません。月額料金もやや高めの水準で、光回線を契約する場合と同じくらいの費用が発生します。光回線を導入できない家にとっては最適な選択肢となりますが、そうでなければ光回線を選ぶ方が通信品質・コストいずれも勝るケースが多いでしょう。
3.Wi-Fiを乗り換える時の注意点
次に、Wi-Fiの乗り換えを行う際に気をつけたい注意点について、以下の4つをご紹介します。
- 解約金・初期費用を計算する
- ルーター交換を検討する
- スマホ割やキャンペーンをチェックする
- 居住地の提供エリア内かどうか確認する
それぞれの注意点を押さえながら、乗り換え手続きを進めるようにしましょう。
3-1.解約金・初期費用を計算する
Wi-Fiを乗り換える前に確認しておきたいのが、現在の契約の解約金、そして新たなWi-Fiの初期費用です。解約金は、2年縛りなどの契約期間の途中で乗り換える場合に高額になりやすく、端末代の一括支払いが発生することもある点に注意しましょう。新たなWi-Fiの初期費用は、特に光回線を導入して開通工事を行う場合に高額になる傾向にあります。多くのプロバイダでは、工事費用の分割払いや月額料金の割引により「実質無料」としていることが多いですが、契約時に支払いが発生することもあるので充分に確認しておきましょう。
3-2.ルーター交換を検討する
Wi-Fiの不具合やトラブルが原因でWi-Fiの乗り換えを検討する場合、まずはWi-Fiルーターの交換を試してみることをおすすめします。Wi-Fiルーターは数千円ほどで購入できるためWi-Fiの乗り換えよりも安上がりなほか、「ルーターを交換したらWi-Fiが快適になった」という声も少なくありません。
3-3.スマホ割やキャンペーンをチェックする
Wi-Fiの乗り換えでは、月額料金だけを見て選ぶのではなく、スマホ割や特典・キャンペーンを加味しながらトータルコストを計算してみることが大切です、特にスマホ割は、ドコモ・au・SoftBankなどの大手キャリアのスマホと指定のWi-Fiを一緒に使うことで、月額1,100円の割引を受けられることが多いです。スマホ割は契約者一人ではなく、家族のスマホ全員で利用できるため、たとえば5人家族では5,500円の割引になることもあります。こうした割引を活用すると、割高な光回線やホームルーターでも安価に契約できるので、ぜひチェックしてみましょう。
3-4.居住地の提供エリア内かどうか確認する
ポケット型Wi-Fiやホームルーターは、スマホの電波が入る場所であれば問題なく使用できるケースが多いです。しかし人口が少ない田舎や離島などにお住まいの場合には、契約したいWi-Fiの影響エリア内に住所があるか、事前にチェックしておくと安心です。賃貸物件の場合には建物設備の関係上、光回線が導入できないケースもあるので、まずは管理会社に相談してみるのもおすすめです。
4.失敗しない乗り換え先Wi-Fiの選び方
続いて、Wi-Fi選びで失敗や後悔をしないよう、適切な契約を選ぶためのポイントについて、次の4つをご紹介します。
- キャンペーンを加味した実質料金で選ぶ
- 使い方に合わせた通信速度で選ぶ
- 工事やキャッシュバック申請などの手間で選ぶ
- 利用ユーザーの口コミで選ぶ
一つひとつチェックしていきましょう。
4-1.キャンペーンを加味した実質料金で選ぶ
光回線やポケット型Wi-Fiのプロバイダの中には、次のようなキャンペーン・特典を用意しているところがあります。
- 現金キャッシュバック
- 端末代が無料
- 新規申し込みで景品プレゼント
- 初月の基本料金が無料
- 12ヶ月間基本料金が半額
- 乗り換え時の解約金を全額負担
キャンペーン・特典は、時期によっても内容が変動するため、公式ホームページをチェックして常に最新の情報を調べることも大切です。コストを重視して乗り換えるWi-Fiを選びたい場合には、月額料金にこれらのキャンペーンを加味した、1ヶ月あたりの実質料金を計算しながら選ぶことをおすすめします。
4-2.使い方に合わせた通信速度で選ぶ
Wi-Fiの通信品質にとことんこだわりたい場合、ポケット型Wi-Fiやホームルーターではなく、光回線を引き込むことがおすすめです。一方で、自宅ではあまりネットを使わない場合や、オンラインゲームなどを利用しない場合には、ポケット型Wi-Fiで月額料金を抑えた方が良いこともあります。Wi-Fiの種類ごとの月額料金や通信品質は、下記の表でもまとめているので参考にしてみてください。
| 月額料金 | 通信速度・安定性 | ギガ数(データ容量) | 工事の有無 |
光回線 | △ | ◎ | 無制限 | あり |
ポケット型Wi-Fi | ◎ | △ | 制限あり | なし |
ホームルーター | ○ | ○ | 一部制限あり | なし |
4-3.工事やキャッシュバック申請などの手間で選ぶ
光回線やポケット型Wi-Fiでは、スマホでWi-Fiを使い始めるまでに手間がかかることもあります。光回線では開通工事が必要となるほか、ポケット型Wi-Fiはルーターの初期設定が必要です。また、キャッシュバック特典を受けるために指定のタイミング・指定の方法で申し込む必要がある場合には、面倒な手間が増えてしまうでしょう。そうした手間を省き、すぐにWi-Fiを使い始めたい場合には、公式ストアからホームルーターを契約すると良いでしょう。
4-4.利用ユーザーの口コミで選ぶ
乗り換え先のWi-Fiを決める際には、サービス名やプロバイダ名で口コミを検索してみるのもおすすめです。TwitterなどのSNSを使うと、最新のリアルな口コミを確認できるため、Wi-Fi選びの貴重な判断材料になります。個人ブログなどでWi-Fiのスピードテストの結果を紹介していることもあるため、通信速度の参考にすることもできるでしょう。特にWi-Fiを使っている中でトラブルが発生した際に、サポート窓口の対応がどうだったのかを検索しておくと、安心して利用できるでしょう。
5.自宅Wi-Fiの乗り換え先のおすすめ16選!
最後に、乗り換え先としておすすめな自宅Wi-Fiについてご紹介します。自宅Wi-Fiとして光回線への乗り換えを検討しているのであれば、以下のプロバイダから選ぶのがおすすめです。
- auひかり
- SoftBank光
- ドコモ光
- @nifty光
- ビッグローブ光
- 楽天ひかり
- NURO光
- GMOとくとくBB光
ポケット型Wi-Fiに乗り換えたい場合には、以下のサービスが特に優れています。
- Broad WiMAX
- ぷらすWiFi
- AiR-WiFi
- どこよりもWiFi
- THE WiFi
ホームルーターを選ぶのであれば、以下の3つが選択肢となるので、この中からご自身に合ったものを選びましょう。
- WiMAX+5G
- SoftBank Air
- ドコモhome5G
おわりに
Wi-Fiの乗り換えに適したタイミングとして挙げられるのは、Wi-Fiの通信品質に不満がある場合や、契約更新のタイミング、そして引っ越しをする際などです。乗り換え先のWi-Fiの種類には、光回線・ポケット型Wi-Fi・ホームルーターの3種類がありますが、いずれもメリット・デメリットがあるので特性を理解しながら選ぶことが大切です。
また、月額料金だけではなく、セット割やキャッシュバックキャンペーンなどを加味してコストを計算したり、Wi-Fiを使い始めるまでの手間を考慮して選ぶのもおすすめです。本記事を参考に、ご自身に合ったWi-Fiを探してみてください。
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